兄弟でサッカー、つい比べてしまう悩み|上の子・下の子との向き合い方

上の子はぐんぐん上達、下の子はマイペース。兄弟でサッカーをしていると、無意識に比べてしまう場面があります。比べる気持ちとの上手な付き合い方を考えます。
あるある:「お兄ちゃんは、その頃もっとできたよ」
同じチーム、あるいは別のチームで、兄弟がサッカーをしていると、成長のスピードや、プレーのタイプの違いが目につきます。つい、口から比べる言葉が出てしまった経験は、多くの親にあります。
親の関わり方は、やる気に影響する
若いアスリートのやる気(動機づけ)に、親がどのように関わるかを整理した2023年のレビュー論文があります。この論文は、親が、子どもの「自分で決めたい」という気持ちを支えるかかわり方か、成績へのプレッシャーや、他者との比較をするかかわり方か、といった親の行動が、子どもの意欲や、スポーツを続けることに影響することを、先行研究をもとに整理しています(Frontiers in Psychology(2023))。
つまり、兄弟を比べることは、悪気がなくても、子どもの「やりたい」という気持ちを、そいでしまうおそれがあるということです。

比べられた子の気持ち
- 下の子:「どうせ、お兄ちゃんにはかなわない」と、自信をなくす
- 上の子:「弟(妹)より上手でいなきゃ」と、プレッシャーを感じる
- きょうだい仲が、ぎくしゃくする
子どもは、親が思う以上に、言葉の裏の気持ちを、受け取っています。
兄弟それぞれを伸ばす声かけ
- その子「だけ」の成長を見る:「前は、できなかったのに、できるようになったね」
- 違いを、個性として認める:「ドリブルが得意だね」「周りをよく見ているね」
- きょうだいの前で、ほかの子の話をしない:ほめるときも、ほかの兄弟と比べない
- それぞれと、ふたりだけで、サッカーの話をする時間を作る
- 応援の量を、そろえる:上の子の試合ばかり行く、にならないように
動画で、ひとりひとりの成長を残す
試合の動画を、兄弟それぞれ分けて見返すと、「その子の成長」が、目で見てわかります。半年前の動画と見比べれば、「こんなに動けるようになったね」と、本人も実感できます。比べる相手は、きょうだいではなく、昔の自分。そう伝えてあげたいですね(試合動画の見返し方も参照)。
親自身の気持ちとの付き合い方
つい比べてしまうのは、子どもの成長を見守る親だからこそ、自然に起きる感情です。比べる気持ちが出てきたら、「今、比べているな」と、まず自分で気づくだけでも、言葉に出る前にブレーキをかけられます。
- 比べる言葉が出そうになったら、一呼吸おく
- 「その子の、昨日と今日」を見る習慣をつける
- パートナーや、信頼できる友人に、気持ちを聞いてもらう
また、上の子がチームの中心で、下の子が同じチームに入ってくると、周りの大人も、無意識に比べてしまうことがあります。そんなときは、「うちの子は、うちの子のペースで」と、はっきり伝えておくことも、子どもを守る方法のひとつです。
まとめ
兄弟を比べたくなる気持ちは、自然なことです。でも、比べる言葉は、子どもの意欲に影響することがわかっています。その子の成長を、その子だけで見て、言葉にする。それが、兄弟それぞれが、サッカーを好きでいられる近道です。